4、圧力団体

(1) 圧力団体の意味

圧力団体とは、政府・議会・行政官庁・政党に圧力をかけ、政策決定に影響を与え、特殊な利益を得ようとする団体をいう。政権の獲得を目的としない点で政党とは異なる。

(2) 圧力団体の例

圧力団体の例としては、経済団体連合会経団連、日本の財界の集まり)、日本経営者団体連盟(日経連、全国的な経営者の団体)、経済同友会(財界人の個人加入の団体)、日本商工会議所日商、全国の商工会議所の中央機関)などの経営者の団体(財界四団体)。

日本労働組合総連合会(連合)、全国労働組合総連合(全労連)、全国労働組合連絡協議会全労協)等の労働団体

全国農業協同組合中央会JA全中)等の農民団体、日本医師会日本遺族会、主婦連合(主婦連)等の団体がある。

(3) 圧力団体の機能

圧力団体は次のような機能を有する。

1、代表制の補完機能 
 圧力団体は議会制民主主義の形骸化を防ぎ、代表制を補完する。
2、情報提供の機能
 圧力団体は、その団体の専門分野に関して高度な情報を持ち、圧力活動や審議会、公聴会に出席して政策決定者に情報を提供する。

(4) 圧力団体の弊害

圧力団体は、多様化した民意を政治に反映させる反面、その団体の特殊利益の追求のみに走ったり、特定の政治家・政治家集団に資金を提供することによって、結びつきを強め、議会政治をゆがめることになるとの批判もある。