〔No.57〕学生Sは,アないしウの欄にAないしCのいずれかを,エ及びオの欄にa又はbの
いずれかをそれぞれ配列し,その配列が同じである2枚のカードを作成した。Ⅰ及び
Ⅱの事例ごとに1枚のカードを使用し,配列された見解の組合せにより,甲に強盗罪
が成立する場合は○を,成立しない場合は×を記入して完成させたが,一箇所だけ×
。。を記入すべきところに誤って○を記入した誤った箇所は①ないし⑤のうちのどれか
Ⅰ 甲は,乙の反抗を抑圧して強姦した後,乙が恐怖の余り震えながら服を着ている
際に金を奪おうと考えつき,乙が気付かないうちに乙のハンドバッグから1万円を
抜き取った。
Ⅱ 甲は,乙の日頃の行状に立腹して数回殴打したところ,反抗を抑圧された乙が恐
怖の余り1万円を差し出したので,これを奪うことを決意し,受け取った。
A 強盗罪の成立には,財物奪取の犯意発生後に,その目的で暴行・脅迫がなされる
必要があるとする見解
B Aの見解の例外として,強姦罪と強盗罪とは構成要件の重要部分である暴行・脅
迫の点で重なり合うから,強姦目的の暴行・脅迫は強盗目的の暴行・脅迫と解して
よいとする見解
C Aの見解に立ちつつ,被害者の反抗を抑圧した後に加害者が現場に存在すること
自体をも財物奪取に向けられた脅迫と解する見解
a 強盗罪の成立には被害者が奪取行為を認識している必要がないとする見解
b 強盗罪の成立には被害者が奪取行為を認識している必要があるとする見解
(カード) (カード)
アイウアイウ
エ× × ①○ エ× ③○ ⑤○
オ× × ②○ オ× ④○ ×
1.① 2.② 3.③ 4.④ 5.⑤