4、民主政治の原理

近代民主政治の基本原理としては、1、基本的人権の保障、2、国民主権、3、法の支配、4、権力分立、5、代表民主制がある。

(1) 基本的人権の尊重

基本的人権の尊重とは、人間が生まれながらにして有する自由、平等の権利が最大限尊重されることをいう。

(2) 国民主権

国民主権とは、国の政治の在り方を最終的に決定する力(主権)が国民にあることをいう。

(3) 法の支配

「人の支配」に対する政治原理であり、恣意による支配を排除し、治める者も治められる者も法に拘束されることをいう。

(4) 権力分立

権力分立とは、権力を複数の機関に分散させ、お互いに牽制・均衡の関係を保たせることによって権力の濫用を防止するシステムである。権力分立に基づいて、立法権、行政権、司法権に分けたものが、三権分立の制度である。

(5) 代表民主制(間接民主制)

国民が選んだ代表者の組織する議会を通じて、間接的に国民の意思を国政に反映させる制度をいう。