【Ⅰ】の( )内に語句群のいずれかの語句を1回ずつ入れると,名誉毀損罪の基本的論点につ〔N o . 5 5〕
いての見解となる【Ⅱ】は【Ⅰ】の各見解に対応する具体的事例と名誉毀損罪の成否を示したものであ。
る【Ⅱ】に示した名誉毀損罪の成否の結論が誤っていると認められるものに対応する見解の組合せは, 。
後記1から5までのうちどれか。
【Ⅰ】
ア本罪の( )は事実として存在する( )である。
イ本罪は( )を有しない者に対しても成立する。
ウ本罪は( )が認識し得る状態で人の名誉を毀損することにより成立する。
エ本罪が成立するには( )を示すことが必要であり( )を示したときは侮辱罪の成立が問題,
となるにすぎない。
オ本罪は結果の発生を要しない( )である。
【語句群】
抽象的危険犯保護の客体名誉感情外部的名誉具体的事実
価値判断不特定又は多数人
【Ⅱ】
a 通行人に「甲は,昔,泥棒をして刑務所に入っていた」と記載したビラをまいたが,だれも信。
用しなかったため,甲の名誉を毀損しなかった場合は,名誉毀損罪は成立しない。
b 自宅で,信頼できる知人2名に対し,他言を禁じた上「甲は売春をしているに違いない」と, 。
話しても,この話が知人から町中に広まった場合は,名誉毀損罪が成立する。
c 駅前で「この町の警察署長甲は無能だ」と演説して甲の名誉を害しても,単に評価を示してい。
るにすぎないから,名誉毀損罪は成立しない。
d 高潔と言われている甲について「甲には多数の愛人がいる」と町中の人に話しても,実際に, 。
多数の愛人を有している場合は,虚名を暴いているだけなので名誉毀損罪は成立しない。
e 週刊誌に「甲会社は,建築工事を受注するため,市長に賄賂を贈った」との記事を載せた場。
合,甲会社が法人であっても名誉は毀損されるから,名誉毀損罪が成立する。
1.アとイ2.アとオ3.イとウ4.イとオ5.ウとエ